【余談1】
改めて”エンディング・ヴィレッジとは?”について、まもなく発行されるキブツ八ヶ岳会報誌に僕が寄稿した文章を転載します。

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エンディング・ヴィレッジvol.2
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(転載開始)
八ヶ岳エンディング・ヴィレッジは
「誰もが”死”と向き合う村」
「元気なうちから入る村」
「病院や介護施設にお世話にならない村」
「お互いをケアしながら最後まで看取り合える村」
です。
と言っても、よく分からないですよね。
簡単に言えば
「みんなが安心して最期まで生きられる居場所」
であります。
“最期(エンディング)”だけ切り取られているから、少しネガティブなイメージになっていますが、こうしてみるとポジティブなイメージですね。
今、これを読んでいる皆さんが何歳なのか、どんな状況であるかはわかりませんが、自分の人生の最期を具体的に考えたことはありますか?
もし、今イメージした場合、それはどんな光景でしょうか?
どこで最期を迎えますか?
誰が看取っていますか?
自分は心から
「良い人生だったなぁ…」
と言えそうな最期ですか?
1950年頃、日本で自宅で死を迎える人は80%を超えていたのが、現在は15%以下。
逆に今は80%以上の人々が病院で死を迎えるようになりました。
病院は病気や怪我の治療で行く場所だけではなく、死を迎える場所となっています。
それが悪いわけではありませんが、もし病院で亡くなることを今望んでいないなら、どんな場所で亡くなりたいのか真剣に考えることも必要です。
イメージの中、最期に側で看取ってくれるのは家族でしょうか。
それはそれで嬉しいことかもしれませんが、必ずしも家族に看取られるのが幸せかどうかは、また人それぞれ。
夫婦でも親子でも、血の繋がりがあれば心も繋がるとは限らず、ずっと疎遠になっていたのに死に際だけ義務的に立ち会わられても…。
意識の二極化が進む時代、血の繋がりだけがすべてではなく、血を超えた同じ意識を持つ繋がりの家族のような存在を求める声も強まっています。
看取られるなら、そんな心(魂)の繋がりのある”家族”に看取られたい。
その死を単純に悲しむだけでなく、死生観も共有しているから、その死の意味と魂の行き先も、お互いしっかり理解した関係の中で旅立ちを見守って欲しい。
そんな深い繋がりの出来たコミュニティのメンバーと、元気なうちから共に共同生活をしながら助け合い、やがては看取り合い、人生最期の瞬間まで楽しく幸せに安心して過ごせる理想郷。
それがキブツ八ヶ岳の”エンディング・ヴィレッジ”の構想です。
“安心して過ごせる”のに欠かせないのがコミュニティ医療であり、そこにはインド伝統医学であるアーユルヴェーダなどを中心とした代替医療も包括した統合医療を中心に。
医療や病院、医師が治すのではなく、村人1人ひとりが、健康や未病への意識を高く持ち、セルフケアはもちろんのこと、村人同士が得意な施術や治療でお互いケアし合いながら助け合っていく。
もちろん、本当に必要な時には医師の介入や西洋医学に頼ることも多々あると思います。
ただ、その時も特定の1つにだけに偏ることなく、マッチングを重視したホリスティック医療であります。
介護に関する考え方も基本的に同じです。
元気なうちから入るから、基本的には元気なまま介護の必要性もなく最期を迎えることを目指します。
とはいえ、年齢とともに自然と出来なくなることも多々出てきます。
重い荷物を持てない、力仕事が出来ない、家事(掃除・洗濯・料理)が負担、車を運転できない、などなど。
いくら自立型コミュニティとはいえ、苦手なことは無理にしないのが最優先。
出来る人、やりたい人がサポートする助け合いの社会を目指して体制も準備します。
同じエンディング・ヴィレッジのメンバーがサポートしてくれるかもしれないし、専門サポートスタッフも同じ敷地内や施設内にいてサポートしてくれます。
そして、同じ敷地内にはエンディングとは対義語となる”オープニング(出産)”となる助産院や、その先の子供達の居場所(託児所やフリースクールなど)も併設して世代を超えて交流できる場所を目指します。
そこで使われるお金は、コミュニティ内で循環するように生活に必要なものやサービスはなるべく自給できるようにし、更なる先にエネルギー自給と生産活動が拡大すれば、そこでは結果的にお金がなくとも循環して継続する社会モデルにまで。
その始まりとなる2024年のエンディング・ヴィレッジ・プロジェクトを是非ご一緒に!(転載ここまで)

エンディング・ヴィレッジ・プロジェクトにも参加できるキブツゲスト2024はこちらから
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初めまして。内科系の医者で、自分も高齢者になった事から、宇宙への帰還法を模索し始めました。ビジター会員(?)に申し込みましたので、よろしくお願いします。