アスワン国際空港封鎖。
さて、まだ旅の途中だけどエジプト南の砂漠都市アスワンから北の首都カイロへ向かう国内線移動のフライトでハプニング発生。
まず、当日のフライトが13時から16時に3時間遅延と前日に連絡が入る。
少しでも早くカイロに着きたかったけど、まぁ仕方ない、アスワンをもう少しゆっくり滞在しよう。
と、言いながらもアスワンの予定を詰め込みまくって空港へギリギリセーフで到着。
バタバタ搭乗ゲートまでやって来ると、なんだか人がごった返して様子がおかしい。
なんとさらに3時間遅れの19時に僕らのフライトは遅延。

いや、よく見ると他のすべてのフライトもDelayed(遅延)の真っ赤な表示に。
ここまで僕の旅らしくなく、あまりにも順調過ぎたので嫌な予感が……。
その時、まだチェックインカウンターにいた現地ガイドさんから電話で連絡が来る。
「タキサワさん、3時間遅れです…」
「オマケにオーバーブッキングで2名乗れません…」
なんと遅延だけでなく、僕らの飛行機がオーバーブッキングでガイドさん含めて41名いるうち39名までしか乗れないと。
「その残り2名はどの便に?」
と聞くと
「さらに4時間後の23時の便です…」
「23時!?今からまだ7時間以上も先じゃないですか」
「ワタシ(ガイド)は残ります、他は誰が残りましょうか?」
とガイドさん。
幸いカイロ到着後は、空港からホテルに行くだけなので、ガイドなしでも、そして僕もいなくても皆で力を合わせて行けるはず。
それなら選択肢は1つ
「…共にアスワン空港に残りましょう」
こうして僕の団体離脱居残り決定。

「またまたすみませんが、あとは宜しくお願いします」
やつはフラッグを参加メンバーに託す。
「それにしても空港には一機も飛行機がないけど、一体何が起こっているの?」
と聞くと
「空港職員も”言えない”と教えてくれない」
と、まさかの謎の空港封鎖事態。
31年目のベテランガイドさんも、こんなことは初めてだと。

とにかくアスワン国際空港の滑走路には一機も飛行機が見当たらず、新たに到着もして来ない異常な光景がずっと続く。
しばらくしてからガイドさんに情報が入る。
「どうやら軍用機が故障で滑走路で立ち往生していて動けなくなっていて空港が封鎖されている」
軍用機?故障?なんじゃそりゃ。
はちゃめちゃな理由で大勢の人々がアスワン空港へ閉じ込められてこっちも立ち往生。
そうこうしているうちに、皆が予定通り飛ぶはずの19時のフライト時間が迫るものの、掲示板の遅延表記は、さらに時間がズレて20時へ…。
そもそもカイロからの飛行機が飛んで来ないと、それに乗ってカイロへ行くので帰れない。
カイロからもどこの都市からも、まだアスワン行きが飛んでないと。
「このままだと23時の僕らの便も真夜中になりそう…」
空港のロビー泊も覚悟に入れながらも、とにかくアスワン空港の封鎖解除を待つのみ。
警察の車両もたくさん来ていて混乱中。
果たして今日中に空港は動き出すのか、そろそろアスワン延泊も選択肢に考える頃に、ついに空港封鎖が解除されたのか、19時過ぎにようやく1機がアスワン空港へ着陸。
パチパチパチ〜とロビー内に拍手も。
そして、次から次へと飛行機が飛んでくる。
時間を持て余していた僕らは、僕のアスワン空港講演会を開催していたけど、その時にまたガイドさんから連絡が。
「他のメンバーとほぼ同じ時間帯の便でなんとかキャンセル2名出たので我々も乗れるから急いで準備を」
なんと真夜中を覚悟していたけど、他のメンバーよりも30分早い便に振替が出来て今度は一足先にカイロへ戻れることに。
とはいえ、どちらもなかなかゲートが開かず、結局僕の便は21時以降、皆を乗せた便も22時前に飛び立って、長かったアスワン空港滞在を何とか脱出。
カイロ到着夜中の0時に再び全員合流。
レバノンとイスラエルも戦争前夜の物々しい雰囲気となっている中、まだ旅は続くけど、あとはリアル出エジプトをして約束の地カナン(ニホン)へ無事帰国するのみ。













ペンデュラムとしてのAYAの出番がありそうですね!お気を付けて無事に帰国されますように。