「フィンドホーンは”レジデンス(住宅)”となるのか”コミュニティ”として継続するのかの瀬戸際にある」
フィンドホーンに移住してまだ年数の浅い若い夫婦からこんな一言があったけど、まさにこの言葉に尽きるのが僕から見た”今”のフィンドホーンの様子。
あの欧州最大規模のスピリチュアル・エコ・ヴィレッジも、このままでは単なるリタイアしたシニア層の高級別荘地や移住先となる可能性が高く、むしろそれが今すでに現実化されつつあると。
元々は、フィンドホーンが提供するコミュニティの”体験プログラム”を通して、フィンドホーンに関心のあるメンバーがたくさん集まって共に助け合って来たコミュニティだったけど、今はコミュニティの土地や家も多数売りに出されて住民のタイプも世代・国籍に分かれて多種多様のカオスになりつつある様子。
“高級”という言葉を使ったのは、フィンドホーンの暮らしは、エコ・ヴィレッジといえども、実際に暮らすのはフィンドホーン外の町よりも遥かにコストがかかると。
「だってコミュニティに風力発電もあるし、この住宅だって太陽光発電があるじゃない?」
確かに風力発電から電気が供給されているけど、これはコミュニティ内の企業向けのコマーシャル価格に設定されて一般の電気よりも高く、それが一般住民にも同じ価格で適応されていると。




最新のエコハウスとして、屋根の上太陽光発電に備えた”低所得者用”の賃貸集合住宅に至っては、その発電電力は住民には一切還元されず、外に売電していると。
でもエコハウスといえども、中身はオール電化のため、めちゃくちゃ電気を使うため電気代も高く、家賃そのものは安くとも電気代でかなり生活を圧迫していていると。
???
色々と謎だらけ。
「この建物や仕組みは財団が作ったの?」
いや、財団とは別に”NFD”というニュー・フィンドホーン・ディレクションズという企業会社があり、そこがフィンドホーンの様々な事業を取りまとめているみたい。


また、それとは別に”NFA”というニュー・フィンドホーン・アソシシエイションというコミュニティ会員協会もあり、これはザ・パークに住んでいる人に限らず、そこから半径80km以内の人々は誰でもお金出せば会員になれるようで、実際もっと遠くからも会員メンバーの人もいるらしい。
今、財政危機で大きく体制が変わろうとしているのは、フィンドホーン財団。
ここが1番古く、エコ・ヴィレッジが始まるよりも10年ほど早く1972年にはすでに誕生している。
NFD(企業)は1979年、NFA(会員)は1998年、とにかく財団・企業・会員によって組織はバラバラであり、それぞれ対立することなく基本的には協力し合ってこれまで”フィンドホーンコミュニティ”を運営して来たみたい。
ただ、フィンドホーンの大きな財源の中心であり、特徴の1つである”体験プログラム”を担って来たフィンドホーン財団が財政危機となった影響は大きく、コロナ前までは100名前後は財団スタッフ(コミュニティメンバー)がいたのが、今は12名しか残らず、あとは全員解雇。
NFDもNFAも、それぞれ独立した組織だから、継続はできるだろうけど、フィンドホーンコミュニティの中核を担っていた財団がなくなるのは、コミュニティの中心がなくなりドーナツ状の空洞化となる。
中心なき組織は、どんな体制であったとしてもバランスを崩して立ち行かなくなるので、フィンドホーンは早急に中心を構築する必要がある。
だかしかし、そもそも話を聞いている限りでは、フィンドホーン財団そのものも、中心が若干あやふやな状態で綱渡りのように運営(経営)をして来た歴史がありそうで、コロナ禍がきっかけというよりは、コロナ禍によってすべて問題が明るみとなり、すべてが今清算されている雰囲気もある。
住民ありきのコミュニティなのに、その住民が暮らしにくい環境となっていては本末転倒であり、体験プログラムなど、世界中の人々に内なる気づきを与えた功績は素晴らしいものが多々あると思うけど、どこかコミュニティ運営の仕方そのものは方向性を間違えたのかもしれない。
フィンドホーンも高齢化が進んでいるけど、皆コロナ禍ではワクチンを打ち、病気になれば遠く離れた都市の病院に行き、町のグループホームに行く人も。
エンディング・ヴィレッジの話をしても、あまり響く感じでもなく、健康意識の高い人々もいれば、全体の意識としては普通の高齢村社会という感覚もある。
学校なども完備されているわけでもなく、託児してくれる家に預けたり、町の学校に通わせたり、ホームスクーリングというスタイルも多いとか。
元々長期定住をメインの目的としておらず、人々が自分自身の本質に気づき、立ち返る通過点の場所としてのフィンドホーンであったからかもしれないけど、これだけ長く続いて来たからには、本来必要なシステムももっと早くから構築する必要もあったのでは。
と、外部の素人ながらの視点から見てしまう。
フィンドホーンファンの人々にとっては嫌な話かもしれないけど、この辺は中立的に見えた現状でもあり、僕のようなコミュニティ運営を担っている人間からすれば、フィンドホーンの成功も失敗もすべてが学べば貴重な情報。
コミュニティを持続可能とするのは、ハード面だけでなく、人間関係を含めたソフト面がいかに重要かであり、これからの時代はエコ・ヴィレッジだけでなくエヴァ・ヴィレッジとしての概念も。

エヴァ(愛、調和、互恵)とは、エゴ(エゴ、対立、競争)の対義語として言われる造語であり、エコ・ヴィレッジも方向性を間違うとエゴ・ヴィレッジになってしまう。
21世紀にエゴ・ヴィレッジは持続することは出来ない。
でもフィンドホーンは、世界を代表するエヴァ・ヴィレッジとして再建されていくことを心から願う。












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