雷鳴轟く死海の龍神(10/10)。
「あの音聞こえましたか?」
死海に泊まった翌朝、数名の参加者から朝一の質問がこれ。
「音?」
僕には何も聞こえず爆睡中だったけど、参加者の何名もが、夜中に突然鳴り響いた爆音とともに、窓がガタガタと揺れるほどの地響きに恐怖を感じたと。
「ミサイルが近くに落ちて、いよいよここも襲撃されるのかと…」
死海にミサイル?
そんな情報は一切入っていないので、それは考えにくく、夢でも見たのかと思いつつも、複数人が同じ爆音と地響きで目を覚ましたというから、実際に何かが起こったらしい。
「雷でも落ちたんじゃないですか?」
10月はまだ乾季のイスラエル、それも砂漠の死海では雨季の12月〜3月に極々僅かに雨が降る程度であって、年間330日は晴れているので、もちろんジョーク。
と思いきや
「いや、本当に雷鳴ってましたよ」
その時間に偶然夜空を見ていた証言者がいて、どうやら僕らのいる死海近郊で大きな雷が1発落ちたらしい。
おまけに雨も。
「死海で落雷?」
もちろん雨季であれば、ごく稀にそれもあり得るけど、この時季にこのタイミングは……
「なんて紛らわしい!」
龍神様の笑えないドッキリであり、死海も11回目にして普段起こり得ない現象に驚く。
“雷は神なり”
親父ギャグのようで、これは古代日本より大事なことで、どうやら上の世界のお守り隊も存在をPRしている様子。
「イエス様が処刑された時も落雷がありましたね」
誰かがそう言ったけど、我々は無事生き延びて日本へ帰還する。
それも本当は生き延びたイエス(イッサ、イサヤ)と同じように…。
さて、今のイスラエルは嵐の前の静けさ。
死海はハマスを恐れてガザ周辺から避難も兼ねて滞在しているユダヤ人でごった返している。
大規模な戦闘に備えて全国民に備蓄準備が推奨されていて、都会では水や食料がスーパーから消えているらしい。
イスラエル予備兵は30万人招集され、いよいよガザ地上戦へと本格的に侵攻するかどうかの瀬戸際。
すでにイスラエルも1,000人以上の死者が出ており、地上戦が始まれば、その数はさらに増える見込み。
とはいえ、ハマスによるかつてない規模のイスラエル人犠牲者と無差別テロと残虐な行為のため、今更イスラエルが停戦に応じる可能性は低く、人質奪還と共にガザの存在そのものが危ぶまれるほどの報復が待ち受けている。
ただ、報復の規模が大きくなればなるほど、アラブ諸国の反ユダヤボルテージも上がり、この行き着く先は”第三次世界大戦”のような事態にも発展しかねない。
「メシア(救世主)の再臨には最終戦争が必要である」
近代イスラエルという国を”作ってきた人々”の合言葉。
この文明はサタンとメシアという、2つの”登場神物(じんぶつ)”における最終章のシナリオに入っており、民を救うヒーロー(救世主)は、世界の危機にならないとやって来ない。
ヒール役(悪役)がいなければヒーローも必要なく、映画もドラマも悪役の存在感が、その作品の良し悪しを決める。
救世主が降り立つには、悪役の存在だけでなく、救世主が降り立つ神殿が必要。
それがユダヤ悲願の”第三神殿”であり、その場所が、かつてのユダヤ最大の聖地であったエルサレム旧市街の神殿の丘、今はイスラム教の黄金ドームが君臨している地。
大義名分がなければガザ侵攻はできない。
世界の宗教対立が激化したら、何がきっかけで黄金ドームが破壊されてもおかしくはない。
どさくさに紛れて第三神殿が建造されることも。
どんなシナリオを終盤に描いているのかわからないけど、ヒール役の役者の中にはハマスもいる。
神殿が完成しても、救世主が降り立っても、穢れた民は神殿に足を踏み入れることは出来ない。
聖水による”禊ぎ”が必要であり、その聖水は生贄となる”赤い雌牛”の灰で作られるのが、2,000年前以上も前から決められていること。
昨年9月、アメリカのテキサスから5頭の赤い雌牛がイスラエルへ到着したのは有名な話。
1本でも白い毛が入り混じってはならず、日々毛の色の変化がないか念入りに検査されており、今のところ1頭は確実に赤い毛の雌牛が候補に上がっている。
赤い雌牛という”役者”も揃いつつある今、シナリオは着々と進んでいく。
でも、この脚本の最後の最後は、誰もが想像つかない大どんでん返しの秘密の展開が隠されている。
そこに日の本の国と民の存在はとても大きなものに。
大きなジャンプをするために、この文明は最後のかがみ込む体制へ。


















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