知る人ぞ知る2001年にイギリス南西部コーンウォール州に誕生した”エデン・プロジェクト”に日帰り弾丸トラベル。










かつては不毛の荒れ果てた粘土の採掘場跡地を土壌改良し、そこに”バイオーム”と呼ばれる超特大ドーム型温室植物園を建築。
その大きさは高さ55m、幅100m、長さ200mというサイズであり、世界一の温室である。
八ヶ岳リトリートドームでも直径15mで高さ8mほどなので、マンション15階以上にも相当するバイオームは本当に想像以上に大きなもの。
ドーム表面の透明膜は、ETFEという日本の旭硝子が開発したフッ素樹脂であり、ガラスの1%以下の重量で非常に軽く耐久性にも優れ、曲面状の施工が可能で汚れにも強い温室ドームに理想的な素材で出来ている。
大きな三連バイオームが”熱帯気候温室ドーム”であり、アフリカや東南アジア、南米の赤道近くのジャングルの気候をイギリス荒野に再現している。
中に入ると、上着を脱がないと汗をかいてしまうほど見事に蒸し暑い。
上に上がればあがるほど暑く、最後は特別な階段で中央最上部まで行けてドーム全体を360°見渡せる。
小さな三連バイオームは”地中海気候温室ドーム”であり、カラッと爽やか、とても気持ちの良いイタリアやイスラエルの地中海沿岸部の気候を見事に再現している。
世界中の植物がエデン・プロジェクトに集まり、その展示植物の数は13万5000以上もあり、植物種の数は約4500種以上にも及んでいる小さな楽園。
エデン・プロジェクトの基本的なテーマは
「植物と人間の密接な関係、そして持続可能な発展の必要性」
というものであり、植物なしでは地球に生命は存在し得ないことを示し、人間環境における植物の役割や重要性を世界に訴える慈善事業を目的としている。
とはいえ、寄付という形で入場料はそれなりに高く、大人2人に子供1人で15,000円以上はしたかな。
でも、百聞は一見にしかず。
ドームを手がけている人間として、このエデン・プロジェクトは一度は現地で見たかった場所であり、実際に訪れて中に入れて受け取るものはたくさんあった。
次の僕らのエンディング・ヴィレッジの中にも、ここまでの規模とはいかずとも、温室植物ドームは作りたい。
この先、地球人は否が応でも地球外へと生息地を広げる行動に出て、そう遠くない時代に月や火星に住む人々も出て来ることでしょう。
そこに使われる技術は、ほぼ今のところはドーム型施設。
最小の材料で最大空間・最強構造を作れる。
なぜ人類が地球外を目指すかは、単なる好奇心だけでの目的ではなく、これから地球が住みづらい世界になっていくことをエリート層は知っているから。
巨大ドーム型シェルターの中に植物園だけでなく、人々が暮らす住居施設もドラえもんの世界だけでなく、これから現実的に必要となるかもしれない。
そうならないことを願いたいけど、このままでは自然環境の大変化と人工的な環境汚染両方から厳しい世界が待っている。
バイオームは総工費160億円以上とか、維持費もバカにならない金額がかかっているみたいで、20年以上も前とはいえ、これでは持続可能とはいえない本末転倒。
とはいえ、ちゃんと形にして今もなお持続して活動しているのは尊敬する。
僕らが手がけるなら、もっともっと工夫して、ドームそのものの建築も低予算で持続可能な維持システムとなるデザインにすると思う。
やりたいことはまだまだ山ほど、でも一歩一歩着実に実現させていくしかない。













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