たきさわたいへいオンラインサロン「MAYIM(マイム)」

生い立ちシリーズ第十三話

(前回の続き)

東日本大震災のあと。山梨県に移住した自分にとって、多くの人々と知り合う機会が増えました。

その1人が、前回にお伝えした3度の臨死体験を経験した木内鶴彦さん。

木内鶴彦さんの見てきた2つの未来のうち、最悪の未来の行方は、金融危機からやってくる食糧危機でありました。

今となっては、誰もが疑うこともなく、とても価値のあるものだと「思い込んでいる」お金。

この思い込みが続いているうちはいいですが、ある時に集団催眠が解けるかのように、皆がお金に対して信用しなくなった場合、当たり前に使えているお金が使えなくなる日がやってきます。

少し、想像してみてください。

今日はお金を使いましたか?

明日はお金を使う予定はありますか?

1日生きていくのに、また1週間、1ヶ月生きていくのに、一体お金はいくら必要でしょうか。

「今日はどこにも出歩いてもいないので、お財布を開いてないからお金は使ってないよ」

そう思っていても、もし携帯を持っている人だったら、すでに持っているだけで携帯料金はかかっていますし、住んでいる家の賃料、税金、お財布から直接出さずとも、見えないところでお金は常にかかっています。

明日、目を覚ました世界では、今日まで当たり前に使えていたお金が一切使えなくなったらどうしますか。

会社に行って仕事をしても、明日からお金を一銭ももらえないとなれば、会社にいきますか。

きっと多くの人が働くことをやめるかもしれません。

だからといって、家にいても生きている限りはお腹が空くし、喉だって乾きます。

「仕事をしなくても良いなら、のんびり家にいながら日々を過ごそう」

そう思っていても、冷蔵庫にある食料が尽きるのは時間の問題。

「じゃあ、コンビニやスーパーに行って何か食べ物を買うか・・・」

こうして、お店にいっても、食材はあってもお金では買えない。

「うちは物々交換でないと商品は渡せないよ」

そう言われたら、何を提供しますか。

「仕方ない、じゃあ他で食べ物を探すか・・・」

他って一体どこが他にあるのでしょう。

道端に食べ物が落ちているわけでもなく、空から降ってくるわけでもありません。

普段食べるものをお金で買っている人は、お金が使えなくなった途端、食べるものが買えなくなり、食べるものが手に入らなくなります。

これが1人、2人だけの問題なら、きっと優しい周囲の人々が助けてくれるでしょうが、日本人全員、世界中の人がお金が使えない事態となったら、皆が我が身が一番、誰も助けてくれません。

日頃から3食たべている人は、1食たべれなくなっただけで軽く飢餓を感じるかもしれませんが、これが1日、2日、1週間続いたら、いよいよ誰でも生命の危機のスイッチが入ります。

「このままでは死ぬ」

そう思った時、人は何をするのかわかりません。

お金があった時代、お金で何でも手に入った時代には善良だった人が、生きるか死ぬかの死活問題となったら、自分が生きる為、家族を生かすために手段を選ばず、とんでもない行動を起こす人もいます。

略奪、暴行。

木内さんが見てきた最悪の未来のシナリオは、金融危機から都会を中心に暴徒が続出して、同じ民族同士による醜い食料争奪戦が繰り広げられていたことだったようです。

都会の食べ物を食べ尽くした暴徒は、そのまま団体となって、田舎を襲撃。

その年に採れた食料だけでなく、貴重な「タネ」までも食べつつくし、これによって来年の食料生産も絶望的となって、全国的な飢餓がより深刻なものとなってしまったようです。

たった1つ、昨日まで使えていたお金が使えなくなっただけで、世界は180度ひっくり返り、人間同士による殺し合いの世界となる。

不思議な話で、何も異常気象などで食糧不足となったわけでも、何か大災害が起こってエネルギー供給が途絶えたわけでもなく、お金が使える使えない以外は、すべて今までと変わらない世界なのに、すべてが手に入らない世界となってしまうのです。

これがお金という信仰によって成り立っている今の世界の怖いところです。

たとえお金の価値がなくなり、使えなくなったとしても、もし世界中の人々が信頼関係が出来上がっていて、お互い助けあいができたら、別にお金がない世界でも、これまでと変わらない生活を誰もがとることができます。

むしろ、お金が介在しないほうが、利害関係もなく、もっと豊かな生活や社会となるかもしれません。

いずれにしても、今のお金中心の社会が行き着く先は、こういった金融危機による食糧危機が起こり、それを防ぐための活動が今から必要となることを木内さんは常々提唱されてきました。

その1つの解決策、未来の村を地方を中心にコツコツと作って受け皿を用意しておくこと。

未来の村。それはお金に縛られず、自分たちで自給自足して自立して生きていける集団コミュニティです。

それも人が生きることで、人だけでなく自然も豊かになってすべての生命が循環するような村。

それに必要となってくるのが、食料生産体制ももちろんですが、なんといってもエネルギー革命。

フリーエネルギーとまでいかずとも、自然エネルギーによって、エネルギー自給を可能とすることがこの先の人類にとって非常に重要なことであります。

「未来の村かぁ・・・」

そんなことを妄想しながら、木内さんの講演会も終えて再び八ヶ岳に戻ってきた2011年4月末。

すると、例の元坊主のSさんから、今度はまた別の先生の講演会の話題が出ました。

「滝沢さん、五井野博士はご存知でありますか?」(続く)

2件のコメント

泰平さんも、3.11を経験されたんですね。私も1.17。地下鉄サリン。3.11と三度現場にいていま使命を生きています。これからも、敬意を持って拝読して行きます!

泰平さんの活動は数年前からフォローしていました。 私は1.17で愛娘、地下鉄サリンで祖母、3.11で婚約者を喪失。それを使命の為の試練と受け止め現在自分なりに活動してます。これからも、ご活躍をフォローして参ります!

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